皆がそれぞれ蘭の花を選び終えると、青木朝音はトラックを出発させ、その後一行は蓮の庭を後にした。
向かいにある飯酔いグループのレストランの客足がいつも通り寂しいのを見て、青木朝音は後藤雪夜と青木誠司、そして老人たちに先に帰るよう言い、彼女は竜野艶子のところへ立ち寄った。
店内には外国人が二人だけ座っており、テーブルいっぱいの料理を前に顔をしかめ、たどたどしい日本語で文句を言っていた。
「日本の食べ物は本当にゴミだな。こんなゴミみたいな食べ物を出すなんて、食べたら絶対に重病になるぞ」
外国人は一口食べるたびに眉をひそめ、罵り続けた。「日本料理はゴミだ、rubbish、まずすぎる!」
竜野艶子は傍らでそれを聞きながら、悲しさと怒りが入り混じり、顔が歪んでいた。拳を握ったり開いたりを繰り返していた。
自分の作った料理はまあまあだと思っていたのに、ゴミ扱いされるなんて、許せない!
青木朝音は眉をひそめ、その外国人に向かって歩み寄った。テーブルの上の料理を一瞥すると、見た目は非常に良く、竜野艶子が心を込めて作ったものだと分かった。味もそれほど悪くないはずだ。
「お前らの日本料理はみんなゴミだ、rubbish、こんな不味い料理をどうやって作ったんだ?足で作ったのか?」
外国人の一人が青木朝音を嘲笑うように見て、罵り続けた。
もう一人の外国人も同調して、「日本の食べ物は数千年の発展を遂げたと聞いたが、結局ゴミに発展したんだな。これは私が食べた中で最も不味いゴミだ。今後死んでも日本の食べ物なんか食べない、人が死ぬぞ」
「もういいから、会計してくれ、金を騙し取るのが上手いな」
その外国人はそう言いながら、しぶしぶ財布を取り出し、支払いの真似をした。
「もういいです、お金はいりません。どうぞお帰りください」
竜野艶子は目を赤くしながら近づき、自分を落ち着かせようと必死に努力し、外国人と同じレベルに降りないよう、もう一度「お客様は神様」と心の中で唱えた。
さもなければ彼女の腕前では、二人の外国人は半殺しにされていただろう。
二人の外国人は明らかに揉め事を起こしに来たのだった。彼らは心の底から日本の美食を軽蔑し、自国の西洋料理こそが最高だと思い込んでいた。