第210章 家庭教師が青木朝音の補習を手伝う

魔王あさねが数学の参考書を出したという噂まで聞いて、特別に林田芸乃歩に何冊か買ってきてもらった。

彼は魔王あさねがとてもかっこよくて素敵だと思っていた。囲碁が強いだけでなく、数学の天才でもあり、さらに(マスクをしていても)とても美しいお姉さんだったので、九斗は心の中で密かに彼女を信仰の対象としていた。

「北川蒼涼お兄ちゃん見て、魔王あさねはすごく凄いよ、僕も彼女みたいになりたい。」

九斗はその動画を開いて北川蒼涼に見せた。北川蒼涼の目も輝いた。彼がその時、真田千晴を探しに現場に行ったとき、囲碁の対決はすでに終わっていた。

だから全過程を見ていなかった。ただ魔王あさねとかアサガオと呼ばれる女の子に解かれたと聞いただけだった。

今、この動画を見る機会を得て、北川蒼涼は何故か心が躍った。