第209章 私は魔王あさねに家庭教師になってほしい

北川蒼涼は確信を持って言った。「本物である可能性は高いね」

しかし、何かがおかしいと感じた……

忘憂は真田千晴ではないのか?

では、あの日忘憂の匂い袋を売っていた口ひげの男は誰だったのだろう?

真田千晴の部下なのか?

ありえない!

真田千晴は忘憂の匂い袋の製作は非常に難しく、すべてオークションに出品されると言っていたのに、どうして路上で500元で売るだろうか?

「林田おばさん、あの日この忘憂の匂い袋を買った時、屋台にいくつ置いてあったか覚えていますか?」

林田芸乃歩は思い出しながら言った。「結構たくさんあったわ、少なくとも十数個はあったと思うわ。私はただ適当に一つ選んだだけよ」

北川蒼涼はますます困惑した。どうしてあんなに多くの忘憂の匂い袋があるのだろう?

今考えると、あの口ひげの男は真田千晴の部下ではないはずだ。