時間は飛ぶように過ぎ、あっという間に月末となり、月明かりが星を薄くする夜、8時、オークションは時間通りに始まった。
今回のオークションの主催者は、井上家という謎めいた家族だと言われている。このような大規模なオークションは、誰でも入れるわけではなく、招待状を持っていなければならない。
そしてこの招待状にも格式があり、金、銀、銅の3つのレベルに分かれており、各大家族の身分を表している。
権州の四大家族のような一流の家は当然金色の招待状だが、二流三流の家族は銀色や銅色の招待状しか手に入らない。
北川蒼涼と北川和蒼、そして北川倫慶も来ており、全員がスーツを着こなし、格好良さが際立っていた。銀色の招待状のため、中央の席にしか座れなかった。
真田家の人々ももちろん来ていた。来ていたのは真田千晴と真田雨美で、彼女たちは金色の招待状を持ち、最前列に座った。