第217章 こんな気持ち悪い言葉とこんな醜い字

伊藤欣禾は一瞬呆然としたが、すぐに激怒した。「彼女は何を言ってるの?私の兄が彼女をレイプしたと言って逆に噛みついてくるつもり?ふざけんな、なんてあつかましいんだ!」

知らなかったことだが、伊藤航太は「レイプ犯」という言葉を聞いた時、目に一瞬の動揺が走ったが、すぐに落ち着きを取り戻した。

そんなはずがない!

あの事件はもう二年も前のことで、しかも誰も自分がやったことを知らないはずだ。青木朝音がそれを知っているはずがない。

明らかに気取って、注意をそらそうとしているだけだ。

青木朝音は最初、伊藤航太がそんなことをしていたとは知らなかったが、昨日彼が青木愛茉とこそこそしているのを見て、何か悪だくみをしていると思った。

そこで、青木朝音は井上九に伊藤航太の素性を調べてもらったところ、この調査で彼の過去の悪事まで明らかになった。