第281章 忘憂の大規模な正体バレ現場(4)

「兄さん、ニュースを見て!忘憂が逮捕されたわ、彼がレイプ犯だって?そんなはずないでしょう!」

北川倫慶はウェイボーの爆弾ニュースを見て驚き、急いでスマホを北川蒼涼に渡した。

蘭の花に水をやっていた北川和蒼は、それを聞いて眉間にしわを寄せ、すぐに霧吹きを置いてスマホを手に取り、ウェイボーをチェックした。

読めば読むほど眉間のしわは深くなった。

今はまだ忘憂が母上であるとは確定できないが、万が一を恐れないわけにはいかない。

彼女に何かあってはならない!

事件の経緯を前後して理解した北川和蒼は冷笑し、冷たく鋭い声で言った。「低レベルだな」

明らかに仕組まれた罠だとわかる。あの若い女優が忘憂に強姦されたと言い張るだけで、それが真実になるのか?

ふん、笑止千万だ。

「調べろ、この事件は今誰が担当しているのか」北川和蒼は北川木に命じた。

北川木は何故か少し興奮していた。うーん、主が再び事件を調査するのか?

主は警察が手を焼く大事件しか引き受けないことで知られていた。通常は殺人や死体損壊といった非道な事件で、数ヶ月あるいは数年経っても解決できない場合にのみ、北川和蒼は気分次第で引き受けるかどうかを決めていた。

去年、非常に悪質な「人肉デリバリー」事件があったことを覚えている。10人以上の少女が犠牲になり、少女の肉は柔らかくて美味しい肉まんになるとされ、それはデリバリーアプリでしか注文できなかった。

今やデリバリー業界は急速に発展しており、その店は月に1万件以上の売上を記録していた。多くの人々がその店の肉まんを食べ、肉がたっぷりで美味しいと絶賛していたのだ。

少女の失踪が増えるにつれて警戒が高まったが、事件は解決できず、手がかりもなかった。最終的に北川和蒼に依頼せざるを得なくなり、彼は半月もかからずに事件を解決した。

しかし、肉まんを食べた人々の精神的ショックと社会的パニックを避けるため、少女たちは残酷に殺害されたとだけ発表し、具体的な死因や遺体の処理方法については言及しなかった。

そのため、警察内部の人間以外は、この事件がいかに非道で残忍なものだったかを今日まで知らないのだ!

レイプ事件については、これが北川和蒼が初めて手がける事件であり、しかも自ら進んで引き受けたものだった。