第289章忘憂の大規模な正体バレ現場（12）

翌日、正式な裁判が始まった。

話題性を高めるため、ナンシー社は本当に手段を選ばず、積極的に裁判所に公開審理を申請した。公正かつ公平な審理のためであり、ナンシーの冤罪を晴らすためだと言っていた。

青木朝音側は異議なしと表明した。公開審理なら公開審理でいい、どうでもいいことだった。

この時、法廷の傍聴席はすでに人で埋め尽くされていた。大半はナンシーを擁護するファンたちで、残りの少数は単に騒動を見物に来た野次馬だった。

ナンシーが登場すると、傍聴席が騒がしくなり始めた。よく見ると、ナンシーは顔色が青白く、全体的に元気がなさそうに見えた。明らかにここ数日よく眠れていない様子で、ファンたちは心を痛めた。

「ナンシーがかわいそう。きっとここ数日は毎晩悪夢を見て眠れないんだろうね。あの忘憂は人間以下だわ。あいつが来たら、みんなで目で殺してやりましょう！」

「うぅ、ナンシーを抱きしめてあげたい。もし私があんな目に遭ったら、きっと怖くて死んでしまう。抵抗する勇気もないわ。ナンシーのように勇敢で強い人にはなれない。」

「忘憂のクズはまだ来ないのか？もしかして来ないつもりか？くそ、権力と金のある奴らは法律さえも無視できるのか？保釈されただけでも許せないのに、今度は出廷もしない。政府にはこの件を徹底的に調査してほしい！忘憂が国の役人を買収したんじゃないかと疑ってる！」

「気づいた？忘憂に関する話題がネットから削除されてる。やっぱり権力は大きいんだね！」

ファンたちは義憤に駆られ、怒りを抑えられなかった！

同時に、ライブ配信では——

【ナンシーを見たけど、なんてこと、すごく痩せたみたい。顔も憔悴してる。本当に心が痛む。】

【今回の裁判で忘憂に刑罰が下されることを願う。たとえ1、2年でもいい。そうでなければナンシーが受けた傷が報われない。彼女の心が耐えられないかもしれない。】

【みなさんに法律知識を少し。刑法第236条によれば、暴力、脅迫またはその他の手段で女性を強姦した場合、3年以上10年以下の有期懲役に処す。ただし未遂の場合は、既遂犯より軽く、または減刑される。】

【今は何年刑務所に入るかより、忘憂の罪が確定することが重要！こんな強姦犯を無罪放免にしてはいけない！】