第322章 連考成績公表

厳谷究と向井涼太はまだ呆然と立ち尽くしていた。特に厳谷究は、目に深い痛みを浮かべ、生きる気力を失ったような様子だった。

向井涼太は慰めるように彼の肩を叩き、感慨深げに言った。「今の青木朝音はもう私たちの手の届かない存在になってしまったようだ。彼女と友達になるのは難しいだろうな。もっと頑張らないと!」

厳谷究は突然振り返り、遠ざかる青木朝音の背中を見つめた。目には深い悲しみと後悔の色が浮かんでいた。以前彼女にあんなことをした自分を、今頃は彼女はきっと大嫌いになっているだろう。

しかし彼はあきらめるつもりはなかった。彼は自分の誠意を彼女に見せ、許してもらい、友達になってもらうつもりだった。

それ以上は望まない。ただ彼女と友達として話せるだけでいい。

なぜなら彼女は彼の妖精さん、一目惚れした妖精さんであり、彼の人生で唯一好きになった女の子だったから。