「どうしてこうなるの?どうして私が3位なの?」
北川麟兎は泣きそうになっていた。この期間一生懸命勉強していたのに、厳谷君彦には及ばないとしても、順位が下がるはずがないのに。
「今回の共通テストは難しかったのか?どうして715点しか取れなかったんだ?」北川和蒼が少し非難するような口調で尋ねた。
彼が大学入試を受けた時は、ほぼ満点の成績で全国トップだったのだから。
北川麟兎は必死に頷いた。「難しかった、すごく難しかった。今回650点以上取れる人はそう多くないと保証するよ」
そして続けて言った。「母上様は今回何点取ったのかな。最下位だけはやめてほしいけど」
北川和蒼の目が光り、麟兎の九領第4位と権州第一高校第3位の順位をじっと見つめながら、母上様の順位はもっと上位だろうと考えていた。