第360章 古川松陰は北川和蒼が殺し屋を雇って彼を殺そうとしたことを知った

「いいえ、おとなしく座っていなさい。」

青木朝音は彼が怪我をしていることを心配していなければ、今頃彼を止めることはなかっただろう。

その強引な口調に反論の余地はなく、古川松陰は再び素直に言うことを聞いて座った。

今日はとても嬉しくて、花火を打ち上げてお祝いしたい気分だった。

そこで、古川松陰は急いで携帯を取り出し、古川木に電話をかけた。完全な社長モードで命令した。「街中の花火を全部手配しろ。今すぐ打ち上げろ。」

電話を切って携帯を脇に投げると、今は街中に花火が次々と咲き誇るのを待つだけだ。妻がそれを見て喜んでくれることを願っている。

その後、何かを思いついたようで、再び携帯を手に取った。今度は電話ではなく、古川木にメッセージを送った。彼の口元がこっそりと笑みを浮かべた。

ちょうど彼らが食事を終えた後に停電になれば、外に出て花火を鑑賞できる。考えただけでロマンチックだ。

古川松陰は興奮した気持ちで食卓に着き、妻が手作りした美味しい料理を心から楽しんでいた。顔には隠しきれない幸せが溢れていた。

青木朝音は彼を見て、笑いながら言った。「やっぱりあなたのその調子に乗った様子が愛らしいわ。」

そう言いながら、スペアリブを一切れ彼の茶碗に入れた。「たくさん食べなさい。」

古川松陰は恐縮した。これは妻が初めて自分から彼に料理を取り分けてくれたのだ。急いでそのスペアリブを一口で口に入れた。肉だけで骨がなく、爆発的に美味しかった。

「あなたもたくさん食べて。」

古川松陰も彼女に次々と料理を取り分けた。見ていると本当に仲の良いカップルのようだった。

食事の後、古川松陰は自ら進んで食器を片付けて洗おうとしたが、青木朝音は再び社長のような態度で断固として言った。「そのままにしておきなさい。今日はあなたが洗う必要はないわ。」

古川・従順な妻・松陰:「わかったよ。」

今日は妻の言うことを全て聞こう。彼女の言うことが全てだ。

どうせ、もうすぐ停電になるから、洗えなくなるだろうし。

案の定、言葉が終わるや否や、部屋は突然暗くなった。本当に停電したのだ。

「何が起きたの?なぜ突然停電したの?」