第450章 私が家まで送る(10)

病室内は、静寂に包まれていた。

菅生知海の視線は、うつむいている佐藤未来から一度も離れなかった。

窓の外の陽光は異常なほど明るく、彼は彼女のふわふわした頭頂を長い間見つめた後、再び声を出した。先ほどよりも真剣な口調で「未来、僕は本当に君のことが好きだ。初めて会った時から、君に恋をした。僕はこれまで一度も女の子に対してこんなに真剣になったことがない。これが初めてだ。だから、未来、僕の彼女になってくれないか?」

佐藤未来は幼い頃から大人になるまで、一度も告白されたことがなかった。計算してみると、これが初めてだった。

彼女はこのような場面に直面して、どうしていいかわからず、頭をさらに深く下げ、顔と首筋が薄紅色に染まった。

菅生知海は佐藤未来がなかなか声を出さないのを見て、再び口を開いた。「あるいは、もし君がいつか彼氏を作りたいと思ったら、僕のことを考えてくれないか?」