メッセージを送信した後、髙橋綾人はゲームに入った。
彼は今回も射手を選んだが、下のレーンではなく、中央レーンに向かって歩いていった。
ミッドレーンを担当するチームメイトは何度も「撤退」の合図を出したが、髙橋綾人はまるで見えていないかのように、ずっと前進し続け、相手のタワーに殺されるまで進み、そして復活した後も、中央レーンを前進し続け、再びタワーに殺され、再び復活し…
連続三回目の後、「風を追う少年」はゲーム内でいくつかのクエスチョンマークを送信した。
髙橋綾人は見て見ぬふりをし、相変わらず前進し、相変わらずタワーに殺された。
チームメイトは我慢できなくなり、髙橋綾人を罵り始めたが、髙橋綾人はまるでその罵りが自分に向けられたものではないかのように、ソファにだらしなく寄りかかり、前進し、タワーに殺され、復活を待つという流れに没頭していた。