第104章 【104】積極的に南条陽凌に取り入る5

「何？そんなに長くかかるの？！！」

南条陽凌の顔色が変わり、端正な眉間にしわが寄った！

まるで今すぐにでも彼女を絞め殺したいような様子だった！

「もし……あなたが夏野家に迷惑をかけないと約束してくれたら、もう少し……短くなるかも」夏野暖香は弱々しく言った。

南条陽凌は彼女の腰を抱く手に急に力を入れた。

「夏野暖香、お前は俺を弄んでいるな！」彼は目を細めて言った。怒りの口調だったが、目には笑みが浮かんでいた。

夏野暖香は黙ったまま、うっとりとした無邪気な目で彼を見つめた。

南条陽凌はほとんどその場で降参してしまった。

頭を下げて彼女を強く噛んだ。

「小悪魔め……数日の猶予をやろう。次回、お前が俺を満足させたら、彼らを許してやる！」

「何？まだ次回もあるの？」夏野暖香は怒って南条陽凌を睨みつけた。

「もちろんだ。数日後にな！」南条陽凌は意味ありげに言い、彼女を見つめる視線はますます熱を帯びていった。

夏野暖香は少し気まずそうに視線をそらした。

「わかったわ」彼女は仕方なく妥協した。「約束は守ってよね！」

「俺を失望させないことを願うよ」南条陽凌はそう言いながら、彼女の顎を支え、再び口づけた。

夏野暖香が解放されたとき、彼女はすっかりくらくらしていた。

一方、南条陽凌は何事もなかったかのように、自分の服を整え、会社へ向かった。

……

南条陽凌が去って間もなく、夏野暖香が部屋に戻ると、携帯が鳴った。

南条飛鴻からだった。

「暖香ちゃん、どこにいたの？どうして電話に出なかったの？」南条飛鴻は電話の向こうで急いで尋ねた。

「ううん……携帯を忘れてて……昨夜はホテルに泊まったの」夏野暖香は説明した。

電話の向こうで南条飛鴻はほっと息をついて、また尋ねた。「昨夜一人で……大丈夫だった？」

夏野暖香は彼が昨夜彼女も薬を盛られたことについて言っているのを知っていた。

少し気まずく思いながらも、急いで言った。「大丈夫よ、私は……ホテルに着いたらすぐ寝たわ」

「それなら安心したよ」と南条飛鴻は言った。

「ところで……昨日、南条陽凌が目覚めた後、何も起こらなかった？」