第210章 【210】ゲームの罰5

夏野暖香は関口月子と素早く視線を交わし、二人の女性の表情はどちらも複雑に変化した。

関口月子はまだ少し無邪気な様子だった……

数分間なだめすかし、久我悠輝は慰めたり、抱きしめたり、謝ったりして、ようやく後藤峰の機嫌を直すことができた……

夏野暖香はその夢のような光景を見て、自分も少し気分が悪くなってきた。。

テーブルを囲む全員がそれぞれ数分かけて自分の感情を整えた……

ついに、第3ラウンド。

南条陽凌は夏野暖香の上家で、南条陽凌がカードを引いた後、夏野暖香の心臓は喉元まで上がってきそうだった!

大王を引いた南条飛鴻は、一気に興奮して飛び上がった。

「誰が一番小さいの?早く見せて!」まるで地主のような態度だ。

夏野暖香は苦い顔をして、仕方なく自分のカードを見せた。

全員を驚かせたのは、同時に小さいカードを見せたのが、なんと南条陽凌だったことだ!

全員が「しーっ……」という音を発した。

南条飛鴻は挫折と怒りの表情を浮かべた。

「二人はどうして一緒に引いたの?」

「なぜ一緒にできないというんだ?」南条陽凌は軽蔑するように冷たく言った。

小さいカードを引いてこんなに得意げなのは見たことがない。

「早く課題を出してよ!」南条慶悟が促した:「私と暖香ちゃんも舌キスするというのはどう?」

「キスして!キスして!」全員がすぐにはやし立てた。

負けた二人は、一緒に出し物をしなければならないからだ。

しかし、南条飛鴻は明らかに、二人に一緒に演技させたくなかった。

「ダンスでもどう?」傍らの橋本真珠が色っぽい声で言った。

南条飛鴻が心を動かされて口を開こうとしたとき。。

突然、橋本健太が南条飛鴻の耳元で小声で一言言った。

南条飛鴻の目が輝いた。

夏野暖香は心の中で極度の緊張を感じた。

南条陽凌の顔は、少し険しくなった。

そしてこの時、南条飛鴻は全員を驚かせる言葉を口にした……

「南条陽凌に海で全裸水泳をさせよう……暖香ちゃんは……傍らで応援を叫ぶ!」

「ぷっ……」その場は一瞬にして、完全に狂気に包まれた。

夏野暖香は、このニュースを聞いて、まず一瞬固まった。

そして瞬時に笑いが込み上げてきた。

「賛成します」夏野暖香は手を挙げて言った。

南条陽凌は夏野暖香の興奮した表情を見て、歯ぎしりするほど腹を立てた。