第451章 ついに解毒剤を手に入れた

それから服の中から用意しておいた形の似た薬を取り出し、補充した。

薬瓶を元の場所に戻し、夏野暖香は胸の高鳴りを抑えた。

立ち上がり、まさに立ち去ろうとした。

しかし、思いがけず角の壁に掛けられた一枚の絵を見つけた。

彼女は一瞬立ち止まり、前に進み、その絵の下まで歩いた。

蒋田雪?

南条陽凌がなぜ蒋田雪の絵をここに飾っているの?

彼はいったいどれほどあの女性を好きなの?

そんなに彼女が好きなら、なぜ直接彼女を探しに行かないの?

夏野暖香は恨めしく思い、歯を食いしばった。

しかし、次の瞬間、少女が着ている服に気づいた。

違う……

彼女が着ているキャンバス地のスカート、どうしてこんなに見覚えがある?

そしてこの服装も!

夏野暖香は突然、自分も以前このような服を持っていたことを思い出した。

そして絵の中の少女は、蒋田雪が若い頃のはずだった。

違う……この絵の人物は、蒋田雪ではない!

それは彼女自身だった!

彼女が……13歳くらいの頃の。

絵の中で、彼女はポニーテールで、キャンバス地のスカートと緑色のTシャツを着ていた。

彼女はそのスカートを覚えていた、それは当時、施設長が彼女の誕生日にプレゼントしてくれたものだった!

彼女はその時とても気に入っていた!

南条陽凌がどうして彼女の写真を持っているのだろう?

夏野暖香は困惑した表情を浮かべた。

しかし、彼女は確信していた、絵の中の人物は間違いなく彼女だと!

もしかして南条陽凌は十代の頃から彼女を知っていたの?

でも……どうして彼女は覚えていないのだろう?

夏野時子は頭が少し痛くなり、時間が限られていたため、考える余裕もなく、仕方なく身を翻し、急いでここを離れた。

密室を出て、鍵を再び仕掛けに戻すと、密室のドアが閉まった。

大広間に戻ると、武田達也が「ガリッ——ガリッ——」とリンゴを噛みながら、彼女を見るとすぐに近づいてきて言った:「若奥様、やっと戻られましたね!解毒剤はまだありますか?」

「あるわ、すべて順調よ。すぐに帰って帝様に伝えるわ。」

「わかりました、若奥様、それなら安心しました!」

夏野暖香は別荘に戻り、階段を上がり、洗面所に入った。

服の中から薬を取り出した。

全部で十数粒あった。

そうだ、この解毒剤、効くためには何粒飲めばいいの?