周囲から称賛の声が上がる中、牧野天司だけが傍らに立ち、心配の眼差しを向けていた。最近、藤原輝矢はまるで以前の姿に戻ったかのようだった。奔放で、自由奔放な彼だが、そんな放縦な彼の姿に牧野天司は何か異常を感じていた。
しばらくして、藤原輝矢はようやくそのフレンチキスを終え、女性の伴侶を抱きながら個室を出た。
それを見た公子哥たちは、からかうように声を上げた。「おや、そんなに我慢できないのか?」
別の遊び人が邪悪な笑みを浮かべて言った。「ふん、お前にはわからないだろうな。美味しい料理は熱いうちに食べるもんだ。冷めたら美味しくなくなるからな。」
「前はこんなに急いでいるのを見たことないけどな。」
「久しぶりの新鮮な味に飢えていたんだろう。それに、あの新人モデルを見てみろよ。肌は水を絞り出せるほど瑞々しく、スタイルも抜群だ。男なら誰でも心惹かれる。ましてや輝矢は酒も飲んでいるしな。」