第125章 コスプレに夢中になった?

家に帰って食事を済ませ、それぞれ別々にお風呂に入った。

夏目初美はようやく工藤美咲の今日の様子について尋ねた。「陽介が彼女を迎えに行ったの?彼女は大丈夫?午前中考えていたんだけど、彼女が私に反発するのは、私を敵だと思っているだけじゃなくて、私のことをよく知らないからかもしれないわね。私があなたに相応しくないと思って、さらに怒っているのかも?」

「彼女が私ともっと接するようになって、深く理解してくれれば、私に対する見方も変わるかもしれないわ。だから彼女がまだここに引っ越してきたいなら、私は別に構わないと思うわ。どうせ家は広いし…」

工藤希耀は彼女の言葉を遮った。「ダメだ。彼女がここに引っ越してくることは絶対に認めない。家は彼女には小さすぎるし、彼女は慣れないだろう。それに初美に一切の不快な思いをさせないと約束したからには、必ず守るつもりだ」

少し間を置いて、「それに彼女は明日の朝早くミラノに飛ぶんだ。陽介がすべて手配した。春節の数日前にならないと戻ってこない。彼女が戻る頃には、きっと冷静になっているだろう」

夏目初美は驚いた。「そうなの?陽介の行動は早いわね。でも彼女は協力するの?彼女が陽介の言うことを聞くとは思えないわ」

工藤希耀は言った。「だから陽介は叔母に彼女と一緒に行ってもらうことにした。そうすれば叔母が悪口を吹き込んだり洗脳したりするのに都合がいいかもしれないが、叔母と美咲がいなければ、阿部潤を追い詰めるのも容易になる。阿部潤が先に大人しくなれば、叔母が戻ってきても波風は立てられないだろう」

夏目初美はゆっくりと頷いた。「陽介は一体何を考えているのかと思ったわ。これじゃ敵に枕を送るようなものじゃない?でも虎を山から誘い出す策略なら、納得できるわ」

工藤希耀は口元を歪めた。「彼女がどこの虎だ。せいぜい狡猾なイタチだろう!それに彼女が行かなければ、美咲も絶対に行かないから、急遽計画を変更するしかなかったんだ」

夏目初美は冷ややかに鼻を鳴らした。「まさに悪意に満ちたイタチね。実際、彼らが本当に美咲のことを思うなら、美咲も、あなたも、彼らを粗末に扱うことはないでしょう。一年で少なくとも数千万円は手に入るはずなのに、どうして満足できないのかしら?」