第86章 そんなに男を欲しがるなら、叶えてやる

陸橋北都は後藤澄玲の言葉に応じず、彼女が自分に投げかけたショールを放り投げた。「後藤澄玲、お前はそんなに寂しさに耐えられないのか?ここに来てからどれだけの時間が経った?もうすぐに深井という男を探しに行くとは」

澄玲はスイートルームの化粧台に歩み寄り、指輪と腕時計を外した。「彼を探さないで、あなたを探すべきだったの?それに、あなたを探したとして、あなたは私を受け入れるの?」

後藤澄玲のさらりとした言葉に、陸橋北都は言い返せなかった。

澄玲は振り返り、陸橋北都が暗い表情で自分を見つめているのを見て言った。「ほら!私があなたを探しても、あなたは受け入れない。だったら、せめて男を見つけさせてよ!そうしないと早く老けちゃうわ」

後藤澄玲のその不良じみた態度を見て、陸橋北都はネクタイを解いてベッドに投げつけた。「いいだろう、そんなに男が欲しいなら、叶えてやる」