第198章 この墓場に急いで入るつもりはない

看護師がそう言うと、後藤澄玲は長椅子から立ち上がった。「じゃあ、入院手続きをお願いします。私は支払いに行きます」

看護師は「わかりました。医師に伝票を出してもらいますので、お支払いに行ってください！」

この時期は高熱の人が多いと聞いて、後藤澄玲は病院に行った後、家に帰るのをためらった。たまちゃんに感染させるのが心配だった。

結局、彼はまだ小さくて、抵抗力もそれほど強くないのだから。

手続きを済ませて病室に戻ると、医師は彼女が数日前に風邪をひいていたこと、今回の高熱には注射が必要だと言った。後藤澄玲は医師の言う通りに注射を受けた。

病床の横のソファに座り、後藤澄玲は三年間離れていた後に戻ってきて体が環境に慣れていないのだろうと嘆いた。戻ってきてからそう経たないうちに、もう二度も病気になっていた。