048 ウェイボーのホットサーチ

写真には、勝山子衿と江口漠遠が抱き合っており、とても親密な様子が映っていた。

それだけではなく、江口漠遠のスーツの上着には、酒のようなシミが付いていた。

彼は顔を横に向け、表情は非常に不機嫌そうだった。

応田菲はこの写真を見つめ、血が沸騰するような怒りを感じた。

彼女はちょうど子衿をどう懲らしめようか悩んでいたところだったが、絶好の機会が訪れたのだ。

この写真が公開されれば、子衿は名声を失うだけでなく、勝山家から追い出されることになるだろう。

菲は興奮して、すぐにWeChatで鈴木知晩に勝山露美の連絡先を聞こうとしたが、すぐにその考えを否定した。

いや、露美に渡すべきではない。

露美は子衿にあんなに優しいから、何事もなかったかのように扱ってしまうかもしれない。

菲はあれこれ考えた末、この写真を露美のファンクラブに渡すことに決めた。

前回のWeiboの騒動は、最終的には誤解が解けたものの、露美に対する批判を招いたため、露美のファンたちは子衿に対して非常に不満を持っていた。

もちろん、その不満は表面化していなかったが、陰では冷やかしや皮肉が絶えなかった。

もしファンたちが、子衿が彼らの将来の義兄である江口漠遠を誘惑していることを知れば、きっと大炎上するだろう。

菲は冷笑し、Weiboを開いて、この画像を露美の超話(ファンコミュニティ)の数人の管理者に直接送信した。

今度は子衿がどうやって立ち直るか見ものだ。

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江口燃は一人で顔を曇らせながらKTVの個室に戻った。

修斗羽は彼を蹴って言った。「お前、俺たちのパパをどこに連れて行ったんだ?」

燃はひどく腹を立てて、冷たく鼻を鳴らした。「クソ男と一緒に行っちまった。」

一緒に喧嘩すると約束したのに、すっぽかされたのだ。

部下たちはこの言葉を聞いて恐怖に陥った。「燃さん、そのクソ男ってどんな奴?俺たちにママができるの?」

「うるせぇ!」燃は怒りながらも笑ってしまった。「お前ら、不健全な考えばかりだな。」

彼は非常に腹を立て、携帯を取り出してWeChatを送った。

【言っておくけど、伊藤雲深はいい人じゃないぞ。あいつから離れた方がいい。あいつが昔、人を殴り殺しかけたって知ってるか?】

返事はなかった。

燃は諦めず、もう一通送った。