141 加藤勲完全に【1更】

「……」

四つの文字が、会場全体を静寂に包み込んだ。

下の学生たちはまだ先ほどの舌戦から反応しきれておらず、再び衝撃を受けていた。

教務主任は二秒ほど沈黙した後、声を低くした。「校長先生、私が思っている意味ではないですよね?」

校長もようやく我に返ったかのように、ゆっくりと眼鏡を押し上げた。「そ、そうでしょう」

教務主任は息を飲んだ。「すごいことになりましたね」

先ほどの質疑応答は、全部で四十分にも満たなかったが、ほぼ天文学から地理学まで全てが試されていた。

それでも勝山子衿を困らせることはできなかった。

しかも、無理やり数合わせで来た国語教師を除いて、他のカンニング告発をした教師たちの顔は紫色になっていた。

彼はこれまで初めて見た、学生が教師に質問するという光景を。

「すごい、本当にすごい」若い教授は物理部部長の肩を力強く叩き、目を輝かせた。「君たちの学生は個性的だね。まさに私たちの物理学を学ぶのに適しているよ」

叩かれて血を吐きそうになった物理部部長は「……」

くそっ、彼女は物理学に向いているというより、哲学だって難なくこなせるだろう。

若い教授は何かを思いついたように、携帯を取り出し、考え込むように言った。「学部長に電話しないと」

質問席では。

数人の教師たちの表情が一変した。

加藤勲も顔を上げ、金糸の眼鏡の下の瞳に困惑の色が浮かんだ。

「勝山子衿、まさか今度は私たちに質問するつもりじゃないでしょうね?」白川詩子はすでに面子を失って恥ずかしさと怒りで一杯だったが、この言葉を聞いて嘲笑した。「覚えておきなさい、今回の質疑応答はあなたの成績に異常があったからで、他の理由ではないわ。質問したいなら、他の生徒たちに聞いてみたら——」

しかし彼女の言葉が終わる前に、下の学生たちの感情が爆発した。

理系特進クラスも普通クラスも、さらには英才クラスの生徒たちも一斉に声を上げた。

「質問させろ!」

「早く!質問させろ!質問させろ!」

「そうだ、質問させろ、聞きたいぞ!」

詩子の顔は再び青ざめた。

「知晩、急に興奮してきた」隣の女子生徒が鈴木知晩の手を掴んだ。「加藤先生もあそこにいるのに、勝山子衿はまだ質問する勇気があるなんて、本当にすごいわ!」