156 大佬たち:勝山露美なんて何者だ、相応しくもない?【1更】

そう思っていたのは、一人や二人ではなかった。

ましてや、この二ヶ月余り、何度も挫折を味わったせいで、勝山露美のファンたちは勝山子衿に対して好感を持つどころか、むしろ嫌悪感を抱いていた。

【私もスキップするわ。演奏会に彼女がいるなんて、完全に失敗よ。露美が招待したゲストたちが気分悪くなって席を立たないか心配だわ】

【本当に理解できない。せっかくの演奏会なのに、なぜ彼女を呼んで観客の気分を害するの?】

【露美の考えはわかるよ。結局は自分の姪だから、育てたいんだろうけど、問題はこの泥棒には杭も立たないってことだよ】

勝山露美のファンの中には、青葉高校の一年生も何人かいた。

【姉妹たち、あなたたちは知らないでしょうけど、勝山先生が授業で一言言ったの。彼女がこれまで教えてきた中で、「愛のエリーゼ」さえ教えられなかったって】

【えっ、愛のエリーゼってピアノ初心者の必修曲でしょ?愛のエリーゼさえ弾けないのに、演奏会に出演するなんて?】

【はぁ、偽令嬢は偽令嬢、どれだけ学んでも本物のお嬢様には敵わないわ。露美みたいな素晴らしい先生がいるのに無駄にしてる】

【露美は一流のピアニストにはまだ遠いけど、教えるには十分すぎるでしょ?この養女はちょっと鈍すぎじゃない?】

【無理、彼女の演奏の時は絶対スキップする。お金が無駄になってもいいから】

勝山露美のピアノ演奏会のチケットは1888元からで、内部席に至っては8888元という高額だったが、それでも彼女の残りの熱狂的なファンたちはすべて即完売させた。

オンライン演奏会は現場の音響などの設備がないため、ネット中継の効果は現場ほど良くないが、それでも一枚のチケットが666元という高額だった。

たとえ超人気歌手や今最も人気のあるボーイズグループやガールズグループ、そして和国のトップピアニストでさえ、このような価格のチケットを設定したことはなかった。

露美は名家の令嬢だが、彼女は仕事をしておらず、嬴氏集団に名目上のポストを持っているだけで、毎年株式配当を受け取っていた。

しかし彼女は元々浪費家で、配当金だけでは足りず、当然儲けられるところは儲けようとしていた。

どうせファンたちが喜んでいるのだから、彼女も止められなかった。