241 飴を撒く、自分から顔を差し出して打たれる【2更】_2

【薬を一粒どうぞ】:はぁ、まあいいか。理解できるよ。やっぱりIBIの最高執行官は本当に凄いからね。もし俺が大神であるあなたを送り込んでしまったら、罪人になっちゃうし。

【コーラポテトミルクティー】:あなたの毒薬、値段を教えて。

【薬を一粒どうぞ】:無料であげるよ、大神。取引掲示板に情報を載せたから、忘れずに来てね。その時にこっちに来たら、日焼け止めオイルをいくつか買って、私の商売に協力してくれると嬉しいな[照れ.jpg]。

勝山子衿は彼に返信せず、取引掲示板に行って注文した。

配送状況によると、明日の朝には受け取れるようだった。

この速度はかなり遅い方だ。

毒薬のような物は、輸送する際にも細心の注意が必要だからだ。

特にこの変人毒藥師が作り出す毒薬は、種類も形状も様々で奇妙なものばかりだった。

子衿はパソコンを閉じ、横を向いて伊藤雲深の手にある本を見た。

それはケルト神話の本だった。

彼女も読んだことがある。

その中で最も広く知られているのは、アーサー王と円卓の騎士たちの物語だ。

子衿は何か思いついたように、ジュースを一杯注ぎながら言った。「なるほど、だからあなたが私に児童書を買ってくれたのね」

雲深は顔を上げ、一瞬理解できなかったような表情を見せた。「ん?」

数秒後、彼はようやく最初の頃、彼女をからかうために童話の本を買ってあげたことを思い出した。

子衿はジュースを飲み終え、結論を出した。「あなた自身がこういうの好きなのね」

そう言いながら、彼女はゆっくりと三文字を呼んだ。「坊や」

「……」

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青葉学園はISC国際大会への直通枠の人選について、ほとんど議論する必要がなかった。

学校全体でたった一つの枠なのだから、当然学校で最も優秀な生徒を送り出すべきだ。

勝山子衿以外に、誰を選ぶというのだろう?

珍しいことに、青葉の教師たちの意見は一致していた。普段は犬猿の仲の教師同士でさえも。

「主任、私のクラスの勝山月咲が、私たちが人選について話し合っているのを聞いたようです」楓城先生は眼鏡を押し上げながら言った。「彼女は、なぜ自分が選ばれないのかと疑問を呈し、勝山子衿と公平な競争をしたいと言っています」

「公平な競争?」教務主任はそれを聞いて「どうやって競争するんだ?」