素人でも、ISCの紹介文からこの国際科学コンテストがいかに難しいかが分かるだろう。
しかも、他の5人は学術分野で実績がある。
国際コンテストで金メダルを獲得したか、世界トップクラスの大学に推薦入学が決まっている。
比較すると、履歴書一つない勝山子衿は見劣りしすぎる。
ISCの注目度はあるものの、まだ正式に大会が始まっていないため、それほど高くなく、トレンドにも入っていない。
科学公式サイトで名簿を見た人だけが知っているので、議論している人もそれほど多くない。
#ISC、和国直通国際大会選手#というトピックの閲覧数は30.6万で、議論参加者は348人。
トレンド50位と比べても遠く及ばず、#猫のあくびがどれだけ可愛いか#の閲覧数にも負けている。
しかし、勝山子衿の名前を知っているネットユーザーもいた。
【勝山子衿か、知ってる。絵と書道がすごく上手で、ピアノも凄いらしいけど、演奏会の配信は見たことないな。
ヴェラ・ホール並みだって聞いたけど、後でネットで検索しても関連動画が一つも出てこなかった。マジで一つもない。検索エンジンが壊れたのかと思ったよ。
まあとにかく…芸術系の学生なんじゃない?】
【芸術系の学生が国際科学コンテストに参加?笑わせるな笑わせるな笑わせるな。ピアノ弾きに行くの?それとも歌でも歌うの?】
【内部情報だけど、他の高校は校内で何段階も選抜してるのに、青葉は校内選抜もなく、直接人選を決めたらしい。
それに、青葉には英才クラスがあるって知ってるでしょ?この勝山子衿は英才クラスじゃないし、理系実験クラスですらない。
だから本当によく分からないんだよね、なぜ青葉の枠が彼女に回ったのか。】
【これは…青葉はトップ3の高校の一つじゃないの?どうしてこんな適当な人選をするの?】
【まあいいや、来年、この芸術系の学生が国際決勝でどんな芸当を見せてくれるか、楽しみにしておくよ。】
名簿は公表前に、6人の名前がすでに組織委員会に報告されており、変更はできない。
もう覆せない以上、ネットユーザーたちはただ言いたいことを言って、言い終わればそれで散っていった。
結局、他にもっと面白い八卦があるし、芸術系の学生一人に注目する価値もない。