364 自ら認める、終わった、お兄さんに頬を触らせて?【1更】

人気にあやかるのは当然だ。

記者やパパラッチたちにも仕事がある。この機会に頑張って、ボーナスをもらおうというわけだ。

何人かの記者は、田中梨花が特別に呼んだものだった。

彼女は自分が見たあのアシスタントが、絶対に勝山子衿ではないと確信していたからだ。

梨花だけでなく、『学びの神の制裁を受けろ!』という番組を見たネットユーザーたちも、子衿が雲井和月のアシスタントになるなんて信じていなかった。

今は朝の7時で、ネットを見ている人はそれほど多くなく、生放送を見ている人もほとんどいなかった。

しかしそれはあまり問題ではない。後でこれらの記者やパパラッチたちが生放送の映像を編集して、動画にしてネットにアップロードするだろう。

この記者はただ質問しただけで、否定的な回答を得ることを予想していた。

学びの神が芸能界に興味を持つだろうか?

おそらく雲井和月が誰なのかさえ知らないだろう。

子衿は少し後ろに下がり、マフラーを下げてから、両手をポケットに入れ直した。

少女の顔がカメラの前に完全に露わになった。

ここで待ち構えていた記者やパパラッチたちは皆、芸能界で長い間働いており、様々な美人を見てきた。

しかし彼らは確かに子衿のような人を間近で見たことがなかった。

加藤真雨のような映画スクリーン向きの顔とは違い、これは本当に360度死角なしの美しさだった。

カメラで拡大されると、その美しさは心を揺さぶるほどで、ほとんど人が耐えられないほどだった。

「うん、私だよ」子衿は目を上げ、カメラを直視しながら、平静な口調で言った。「家が貧乏だから、バイトでお金を稼いでる。いけない?」

この答えに、準備していた記者やパパラッチたちは少し呆然としてしまった。

「すみません、どいてください」子衿は答えた後、もう留まるつもりはなかった。「ありがとう」

記者やパパラッチたちは呆然と道を開け、言葉を忘れていた。

しばらくして、彼らはようやく我に返り、カメラを担いでまた歩き出した。

佐々木明は遠くにいたため、聞こえなかった。

彼は子衿が何かを言ったのを見ただけで、それらの記者やパパラッチが雷に打たれたかのようになっていた。

明は非常に好奇心をそそられた。「彼らどうしたの?」

「バカたち」子衿はあくびをしながら言った。「気にしなくていいよ」

明は「……」