第24章 私は他の女性を迎えに行くことを許さない

林美芝？

林悠は少し躊躇した。

「一緒に行った方がいい？」

隣にいた利田艶が突然口を開いた。

林悠は感謝しながら首を振った。「大丈夫です、一人で行きます。」

林美芝のオフィスは非常に洗練されていて豪華だった。毎日新しい花が淡い香りを放ち、巨大なガラス窓からは街の半分を見渡すことができた。

どこを見ても、持ち主の会社での地位を示していた。

林悠はデスクの前にまっすぐ立ち、「林部長、何かご用でしょうか？」

「島子、会社に戻ってきてくれて嬉しいわ」林美芝は笑顔で言った。

林悠は吐き気を感じた。「林部長、ここは会社です。林悠と呼んでください。」

彼女は一瞬止まり、「それに、プライベートでも島子と呼ばないでください。私たちはそれほど親しくありません。」

「ぷっ！」林美芝は全く怒る様子もなく笑った。「島子、あなたはいつもそんなに子供っぽいわね。」

「特に用がなければ、戻ります。」

林悠は彼女を相手にする気がなく、すぐに立ち去ろうとした。

「林悠」林美芝が再び口を開いた。「本当に離婚に同意しないつもり？わざわざ事態を気まずくするの？」

林悠は振り返り、林美芝を睨みつけた。「不倫相手が恥ずかしがらないのに、私が気まずく思う理由がありますか？」

「林悠、私は不倫相手じゃないわ」林美芝は正義感あふれる口調で訂正した。

「林美芝、あなたが去ることを選び、冷川宴を捨てることを選んだその日から、あなたたちは終わったのよ。」

以前、林悠は林美芝が強制されたのだと思っていたが、今となっては、すべては林美芝自身の選択だったことがわかった。

「いいわ、私が去った時に私たちが終わったとしましょう。」

林美芝は挑発的に林悠を見た。「でもあなたたちは始まりさえしなかったのよ！」

林悠は無言で拳を握りしめた。

林美芝は立ち上がり、林悠の側に歩み寄った。「林悠、覚えておきなさい。私がどれだけ長く離れていても、私が望めば、宴と私はいつでも新たに始められるわ。」

「そう？でも私が望まなければ、あなたたちは永遠に正当な関係にはなれないわ。」

部長のオフィスを出ると、林悠は魂が抜けたように戻った。林美芝の言ったことが正しいと知っていたからだ。

いつの時も、冷川宴の選択は常に林美芝だった。