冷川峰の声が不本意に響いた。「だから、やっぱり後悔してるのか?」
「何を考えてるの?」林悠は首を振った。「私は自分の体が心配なだけよ。それにここから民政局が近いかどうかもわからないし」
冷川峰はこっそりとため息をついた。
「安心して、本当に行きたくなったら、背負ってでも連れて行くよ」
林悠は軽く笑った。「お兄さん、私が冷川宴と離婚したら、もう私のことは放っておいて。恩返しのためだとしても、これまでのことで十分よ」
「足りない!」冷川峰は荷物の整理を続けた。
「本当に十分よ」衰弱のせいで、林悠の声は特に柔らかかった。「あの時、私たちはまだ子供だった。逃げ出したのが私だったとしても、すぐに家族を見つけられたかどうかわからない」
彼女は誠実な目で冷川峰を見つめた。「お兄さん、私は一度もあなたを責めたことなんてないわ」