第274章 一体誰が彼女にその勇気を与えたのか

今回、林美芝はほとんど抵抗せず、すぐに慣れた様子で始めた。

あのものを吸い込むと、彼女はこれまでに感じたことのないような解放感を覚え、先ほどまでのイライラが煙のように、軽く吹けば消えてしまうかのように感じた。

彼女はそれを心から楽しみ、ベッドで体を丸め、布団を抱きしめながら、この瞬間の喜びに浸った。

いつ眠りについたのかわからなかったが、目が覚めたときにはすでに真夜中だった。

また、あの抑えきれない空虚感。あのもの以外には、何も彼女を満たすことができないような感覚。

林美芝は深くため息をついた。自分が依存症になっていることはわかっていた。でも、あれは性行為と同じで、人をこんなに幸せにしてくれるのに、依存しないわけがない。

しかし、依存していることと中毒になることは違う。彼女はまだ自分がコントロールできると思っていた。

今夜は明日の出産検査のせいで、あまりにも悩んでいただけだ。次回は、簡単に再び手を出すことはないだろう。

暗闇の中で、彼女は何かを考えていた。

しばらくして、林美芝はベッドから降り、そっと美智の部屋に入った。

「パパ……」眠りの中で、子供は哀れっぽく寝言を言い、澤田楠雄の夢を見ているようだった。小さな声には泣き声が混じっていた。

林美芝は口元をゆがめた。もし美智が澤田楠雄を殺したのが自分だと知ったら、どうなるだろう?

残念ながら、子供はやはり子供。実際、美智はまだ2歳だった。彼女が意図的に子供の年齢を大きく書いたのは、冷川宴に疑われないようにするためだった。

2歳の子供は、善人と悪人の区別もつかない。

今、美智の目には、林美芝が最も親しく、最高のママに見えているのだ。

彼女はベッドの小さな人を抱き上げ、外へ連れ出した。

ぼんやりとした意識の中で、美智は目を覚まし、うつらうつらしながら声を上げた。「ママ?美智をどこに連れて行くの?」

「ママが幸せになってほしいんじゃないの?」林美芝の声には冷たさが漂っていた。

美智はうなずいた。林美芝が彼女を洗面所に連れて行ったことに気づいた。

彼女は幼い声で言った。「ママ、美智はトイレに行きたくないよ」

「美智、いい子だね。トイレじゃないよ」林美芝はそう言いながら、美智を床に下ろし、すぐに上のシャワーをひねった。