第381章 もう予寧を幼稚園に行かせるべきではない

予安は言葉を聞いて口を尖らせ、とても悔しそうな表情を浮かべた。

「予安、いい子だね。パパは分かるよ、ママに会いたいんだよね」冷川宴は彼がこんなに悔しそうにしているのを見て、「パパも同じだよ。パパを信じて、必ずママを見つけるから。でも、もう他の人をママって呼んじゃダメだよ、いい？」

「いやだ、いやだ！」予安は激しく反抗し始めた。あれはママだ、あれは彼のママだ。彼は冷川宴に向かって叫んだ。「バカパパ、バカパパ！」

「そうだね、僕はバカパパだ。バカパパが謝るよ。予安、もう悲しまないで」冷川宴は言いようのないほど心を痛めていた。

彼は確かにバカな父親だった。妻と娘を失くしてしまった馬鹿者だ。だから、彼は残りの人生をかけて彼女たちを思い、探し続けるつもりだった。

しかし、息子は何の罪もない。彼は本当に予安がかわいそうでならなかった。

そのとき、岡田詩織から電話がかかってきた。

「いい子だね、パパ電話に出てくるからね。すぐに予寧ちゃんに電話できるからね、いい？」冷川宴は予安の頭を撫でて、立ち上がって電話に出た。「もしもし、岡田先生、どうでしたか？」

岡田詩織は深くため息をついた。「申し訳ありません、冷川さん。予寧のお母さんは電話番号をお渡しすることはできないとのことです」

この予想外の拒絶に、冷川宴は眉をきつく寄せた。彼は振り返って期待に満ちた息子を見て、さらに胸が痛んだ。

「無理なら仕方ありません」再び口を開くと、彼の声には明らかに寂しさが増していた。「確かに私が無礼でした」

岡田詩織はまたため息をついた。「冷川さん、予安くんには、予寧のお母さんから電話があって、予寧はもう良くなったから心配しないでって伝えてください。この子も可哀想ですから」

「分かりました。ありがとうございます、岡田先生」冷川宴はすぐに電話を切った。

彼は心中穏やかではなく、予安の予寧への好意が、予寧のお母さんに不快感を与えているのではないかとさえ思った。

彼は予安のことが心配だった。

「パパ？」予安は彼がずっと戻ってこないので、自分から駆け寄ってきて、憧れの表情で彼を見上げた。