第400章 家族4人で遊園地へ

夜、冷川宴はいつものように、最後に予安を迎えに行き、帰り道では一言も話さなかった。

予安はお父さんの機嫌が悪いことを感じ取り、おそるおそる尋ねた。「お父さんはどうして早く来なかったの?そうすればお母さんと妹に会えたのに。」

冷川宴は苦笑いをしたが、息子の質問には答えなかった。

彼がずっと幼稚園にいたところで、何が変わるというのだろう?林悠は彼のことを覚えておらず、予寧も新しいお父さんができた。

明らかに、彼らの生活の中で、彼は完全に消えるべき存在だった。

「お父さん」予安は再び口を開いた。「お母さんと妹と週末に遊園地に行く約束をしようよ?」

冷川宴は驚いて息子を見た。以前は自分に素っ気なかった息子が、今では心のこもった小さな味方のようになっていた。

「僕が妹に言えば、きっと二人とも同意してくれるよ」小さな子供は自信満々だった。

「いいよ」冷川宴は息子の意図を理解していた。理性的には自分が消えるべきだと分かっていても、母娘と一緒にいられる機会を拒むことはできなかった。

一度だけ遊園地に行くこと、それは予安のためであり、自分のわがままを叶えることでもあった。

案の定、翌日林悠が幼稚園に来たとき、予安はこのことを持ち出した。「お母さん、明日僕と妹を遊園地に連れて行ってくれる?」

「遊園地?」予寧はそれを聞いて即座に歓声を上げた。

しかし林悠は少し困った様子だった。「私が二人を連れて行くの?」

普通の子供たちなら、二人を連れて行くのは問題ないだろう。二人ともとても良い子だから。でも彼らは無痛症があるため、何か問題が起きたら...彼女一人では対処できないだろう。

「僕のお父さんも一緒に連れて行ってもいい?」予安は探るように言った。「お母さん、安心して。お父さんはとても大人しくて、あまり話さないし、荷物を持ってくれるだけだから。」

「それは...」林悠は本当に迷っていた。

「お母さん、行こうよ」予寧はすでに心を動かされていた。「ここに来てから、まだ遊園地に行ったことないよ。お兄ちゃんと一緒に行きたいな。彼のお父さんも連れて行けばいいじゃない。お母さんが彼のこと好きじゃないなら、無視すればいいよ。」

「行こうよ、お母さん!」予安も期待に満ちた表情で、おそるおそる林悠に懇願した。