第407章 軽々しく冷川宴に再び心を動かさないで

岡田詩織はすぐに石川敏子を説得し、二人で服の処理を終えた後、彼女は林悠が予安を連れている写真を陣内冷子に送った。

【陣内おばさん、今日買い物に出かけたら、林悠が予安を連れているのを見かけました。お知らせしておいた方がいいと思って。】

彼女がこうしたのは、一つには陣内冷子の態度を探るため、もう一つは予安に何かあった場合、陣内冷子が誰に文句を言えばいいのか知っておくべきだと思ったからだ。

陣内冷子は写真を見てとても驚き、しばらく考えてから岡田詩織に返信した。【このことについては、おばさんも詳しくないわ。宴に聞いてみるから、後で説明するわね。】

岡田詩織はすぐに返信した。【陣内おばさん、私は説明なんて必要ありません。あなたを信じています！冷川宴とよく話し合ってください！】

陣内冷子はすぐに写真を冷川宴に転送し、電話をかけた。

「ママ、予安は金田鎖の結婚式で花童を務めることになったから、今日は島子に預けたの」

陣内冷子はそれを聞いて激怒した。「何ですって？予安を誰の花童にするって？金田鎖？宴、あなた…」

「ママ、予寧と一緒だし、予安も喜んでるから、気にしないで」冷川宴は陣内冷子の言葉を遮り、話題を変えた。「叔父さんは帰ってきた？」

「帰ろうが帰るまいが、あの人の勝手よ」陣内冷子は冷川廷深のことなど気にもかけていなかった。この二人の息子だけでも十分心配の種だった。

彼女は真剣な口調で言った。「宴、予安と予寧が兄妹として会うのは、ママももちろん嬉しいわ。でも、一つ言っておかなきゃならないことがあるの。宴、林悠は記憶喪失なのよ、わかる？彼女はあなたのことも、予安のことも覚えていないのよ」

彼女はため息をついてから続けた。「彼女にとって、予安はただの可哀想な子供で、たとえ罪悪感を感じたとしても、それは道義的なものであって、母親としての本能ではないわ。あなたが簡単に予安を彼女に預けるのは、危険なことよ」

「ママ、わかったよ。心配しないで。たった一日だけだし、明日の金田鎖の結婚式には僕も行くから、自分で予安の面倒を見るよ」

陣内冷子は息子がそう言うのを聞いて、これ以上何も言えなかった。最後にもう一度注意を促した。「お兄さんがこの数日で帰ってくるから、時間を空けておきなさい。その時に予安を連れて、家族団らんの食事をしましょう」