第471章 私たちは本当に同病相憐

「どうしたの?」林悠は冷川宴の表情に気づき、少し恥ずかしそうに尋ねた。「私の演技、ちょっと大げさだった?」

「いや」冷川宴は我に返った。「いや、演技は良かったよ。早く服を選んでくれないか」

彼は顔を背け、林悠に自分の悲しい表情を見られたくなかった。今、過去の美しい思い出を振り返るほど、自分が犯した過ちを憎むようになっていた。

すぐに林悠は二着の服を選び、二人が着替えた後、お互いを見て微笑み合った。

冷川宴は賞賛するように頷いた。「うん、とても良いね。青春輝く大学生みたいだ」

林悠は何も言わなかった。さっき冷川宴を見た瞬間、彼女も大学時代の彼を垣間見たような気がした。

「次はどこに行く?」学生たちに別れを告げた後、二人は服屋を出た。林悠の足取りはかつてないほど軽やかで、当時の喜びを本当に感じているようだった。

「ついてきて、安心して、売り飛ばしたりしないから」冷川宴は当時のセリフを言い、少し躊躇した後、林悠の手を取った。

林悠は少し手を振りほどこうとした。

「芝居なら全力でやらないと。協力してよ」冷川宴は自分の小さな思惑を慎重に隠した。実は当時、彼は林悠の手を握っていなかった。

大学時代、ほとんどの時間、林悠が彼を追いかけていた。あの頃、彼の心は冷川氏のことでいっぱいで、常に自分の感情を抑え込んでいた。

過去に戻るチャンスがあるなら、少し思い切り行動したかった。

林悠は最終的に黙認したが、冷川宴の手のひらから伝わる温もりを感じながら、自分の鼓動が少し速くなるのを感じた。

車に乗ると、冷川宴はようやく手を離した。林悠がシートベルトを締めるのを見て、彼らは出発した。

西へ向かう道中、彼らは少し食べ物を買い、それから山の麓に着いた。

山の中腹まで登ったとき、すでに正午だった。冷川宴は食べ物を取り出し、林悠と一緒に石の上に座って食べた。

林悠の額には細かい汗が浮かんでいたが、心の中では少し浮き立っていた。「久しぶりの運動だから、体力がちょっとついていかないね」

「僕もだよ」冷川宴は口元を少し引き締めた。「気に入ったなら、今度は予安と予寧も連れて、よく山登りに来ようか」

林悠はちょっと間を置いて、うつむきながら言った。「また今度ね。深田確は山登りが好きじゃないから」