第96章 ゴシップ好きなネットユーザー

【すごいな、この夏挽沅はなかなか遊び上手じゃないか。】

【ちっ、このイケメン君、未成年に見えるんだけど。】

【あぁ、こんなにかっこいいお兄さん、私も欲しい。】

【この男の子、数日前にトレンド入りしたあの配信者じゃない?】

あるネットユーザーが夏瑜の配信画面のスクリーンショットをコメント欄に投稿し、みんなが見比べてみると、確かに数日前に「一人で一城を守る」というゲーム配信者だと分かった。

Weiboのユーザーたちが次々と夏瑜の配信ルームに押し寄せ、阮念の配信ルームにいた視聴者の多くも夏瑜のところに流れてきて、ゴシップを楽しんでいた。

【わぁ、このまつげ、この手、惚れちゃった。夏挽沅に気に入られるわけだよね。】

【配信開始から1ヶ月も経ってないのに、なぜこんなに人気が出たのか不思議だったけど、結局バックに人がいたんだね。】

【ちっ、配信者は若くてイケメンなのに、目が少し悪いみたいだね?】

【うぅ、弟くん、こんな汚い金稼がなくてもいいじゃない?なぜ夏挽沅と一緒にいるの?】

【ファン辞めます。さようなら。配信者がこんな人だとは思わなかった。】

夏瑜はゲームに集中していたため、コメント欄で何が流れているのか気づいていなかった。

配信ルームには、Weibo、プラットフォーム、その他のニュースアプリからゴシップ好きなネットユーザーが入ってきて、視聴者数はかなり高いレベルに達していた。

しばらくすると、夏瑜の人気は王者栄耀(キングオブグローリー)カテゴリーでトップランクに入っていた。

ネット上では、コメント欄が大騒ぎになっていたが、真剣にゲームをプレイしている夏瑜は、これらのことを全く知らなかった。

夏瑜の戦績は12キルで死亡はわずか1回。チームメイトたちは自分たちのチームに強い味方がいることを知り、調子に乗りまくっていた。

明らかに一気に相手の本拠地を倒せるのに、チームメイトたちは勝利の直前に調子に乗りたくて、一人また一人と相手のクリスタルに突っ込んで死んでいった。

4人のチームメイトが全滅し、相手の本拠地タワーの体力はわずか10しか残っておらず、軽く一撃するだけで倒れるような状態だった。

そんな重要な瞬間に、相手チームが全員復活し、集結して一気に攻め込み、夏瑜側のクリスタル本拠地まで到達した。