【すごいな、この夏挽沅はなかなか遊び上手じゃないか。】
【ちっ、このイケメン君、未成年に見えるんだけど。】
【あぁ、こんなにかっこいいお兄さん、私も欲しい。】
【この男の子、数日前にトレンド入りしたあの配信者じゃない?】
あるネットユーザーが夏瑜の配信画面のスクリーンショットをコメント欄に投稿し、みんなが見比べてみると、確かに数日前に「一人で一城を守る」というゲーム配信者だと分かった。
Weiboのユーザーたちが次々と夏瑜の配信ルームに押し寄せ、阮念の配信ルームにいた視聴者の多くも夏瑜のところに流れてきて、ゴシップを楽しんでいた。
【わぁ、このまつげ、この手、惚れちゃった。夏挽沅に気に入られるわけだよね。】
【配信開始から1ヶ月も経ってないのに、なぜこんなに人気が出たのか不思議だったけど、結局バックに人がいたんだね。】
【ちっ、配信者は若くてイケメンなのに、目が少し悪いみたいだね?】
【うぅ、弟くん、こんな汚い金稼がなくてもいいじゃない?なぜ夏挽沅と一緒にいるの?】
【ファン辞めます。さようなら。配信者がこんな人だとは思わなかった。】
夏瑜はゲームに集中していたため、コメント欄で何が流れているのか気づいていなかった。
配信ルームには、Weibo、プラットフォーム、その他のニュースアプリからゴシップ好きなネットユーザーが入ってきて、視聴者数はかなり高いレベルに達していた。
しばらくすると、夏瑜の人気は王者栄耀(キングオブグローリー)カテゴリーでトップランクに入っていた。
ネット上では、コメント欄が大騒ぎになっていたが、真剣にゲームをプレイしている夏瑜は、これらのことを全く知らなかった。
夏瑜の戦績は12キルで死亡はわずか1回。チームメイトたちは自分たちのチームに強い味方がいることを知り、調子に乗りまくっていた。
明らかに一気に相手の本拠地を倒せるのに、チームメイトたちは勝利の直前に調子に乗りたくて、一人また一人と相手のクリスタルに突っ込んで死んでいった。
4人のチームメイトが全滅し、相手の本拠地タワーの体力はわずか10しか残っておらず、軽く一撃するだけで倒れるような状態だった。
そんな重要な瞬間に、相手チームが全員復活し、集結して一気に攻め込み、夏瑜側のクリスタル本拠地まで到達した。