第354章 君少姫ついに！！

君時陵は夏挽沅が賢いことを知っていたが、彼女がこんなに早く推測するとは思っていなかった。「少しの間、所属していた」

夏挽沅が好奇心に満ちた表情をしているのを見て、君時陵は続けた。「私が君氏グループを引き継いだのは4年前だ。15歳の時には、君氏の後継者として学ぶべきカリキュラムをすべて終えていた。6年間、祖父は私を制限しなかったから、自分でいろいろなことに挑戦した。当時、猟豹隊に1、2年いたから、あちらの状況はよく知っている」

「じゃあ、残りの時間は？」夏挽沅は、時陵の性格からして、彼がその数年を無駄に過ごすはずがないと思った。

君時陵は目に笑みを浮かべながら、彼女を抱き上げてベッドに寝かせた。「君は好奇心旺盛だね？質問が多いな」

「言いにくいなら、いいよ」夏挽沅は誰にでも秘密があることを知っていた。無理強いはしない。彼女自身が異世界から来たという事実も、時陵には話していなかったのだから。

「そういうわけじゃない」君時陵は挽沅に何かを隠そうとしたことは一度もなかった。ただ、いくつかのことは、自分だけが背負えばいいと思っていた。「ただ、危険なことがあって、君に心配をかけたくないんだ」

「わかった」君時陵の行動には常に彼なりの原則があることを知っている夏挽沅は、これ以上質問しなかった。

君時陵がかつて猟豹隊のメンバーだったという事実に、彼女はまだ新鮮な驚きを感じていた。「だから前に格闘技ができるって分かったんだね。何を学んだの？私にも教えてよ」

君時陵は夏挽沅を抱く手をまだ彼女の背中から抜いていなかった。挽沅の言葉を聞いて、彼はむしろ彼女をもっとしっかりと抱きしめ、顔に近づいて深い眼差しで見つめた。「足は良くなったのか？まだ格闘技を学びたいと？」

「ほとんど良くなったよ。あと2日休めば、撮影現場に戻れるわ」夏挽沅はそう言いながら、足を少し動かした。

君時陵はすでに半分夏挽沅の上に覆いかぶさっていた。挽沅が足を伸ばしたとき、うっかり時陵の足に触れてしまい、彼の視線はさらに深くなった。

「そうか？確認してみよう」君時陵の声は異常に落ち着いていた。彼は布団をめくって夏挽沅を中に入れ、自分も横になった。

「仕事に行かないの？」