第96章 霊芝草

真理子が小林柳平子に肉まんを届けるとき、ついでに五つの肉まんと五つのトウモロコシ粉入りの蒸しパンを橋本満蔵の家にも届けた。彼女は橋本秀珍を橋本おばさんの部屋に引っ張り込み、明朝山に入ってコメの団子を拾いに行くことを伝えた!

秀珍はとても喜び、急いで声を低くして真理子に口外しないように言った。秀珠に知られないようにしてほしいと。明日、彼女の父と二人の兄は外祖母の家に家の修繕を手伝いに行くので、秀珠には家に残って母の面倒を見てもらわなければならないのだ。

橋本おばさんは言った。「あなたたちね、きちんと相談した方がいいわよ。こうして彼女に隠しておいて、帰ってきたらまた喧嘩になるだけよ」

秀珍は足を踏み鳴らした。「お母さんは秀珠のことをよく知っているでしょう?彼女がお母さんの言うことをきちんと聞くと思う?彼女はずっと山に入ってコメの団子を拾いたがっていたけど、明日は本当に家に誰もいないのよ。彼女は力が弱いから山に入っても多くは拾えないし、家に残るしかないの!」

橋本おばさんは真理子が差し出した半杯の水を飲み干し、心地よくため息をついて笑った。「好きにすればいいわ。ただ、あなたたち同士で喧嘩するのはいいけど、真理子を巻き込まないでね!」

「お母さん、わかってるわ」秀珍は答えた。

真理子は水を注ぐついでに橋本おばさんの魔法瓶に霊泉水を注ぎ入れ、それから帰宅の挨拶をした。これで橋本おばさんに霊泉水を混ぜるのは4回目だ。彼女の精神状態が以前より明らかに良くなり、体質も徐々に回復しているのが見て取れた。

翌日早朝、みんなは真理子の家に集合した。前回の11人の子供たちに加えて、橋本秀珍と佐藤書記の末っ子である佐藤承志(12歳、5年生)も加わった。

真理子はいつものように大鍋でお湯を沸かし、みんなに各自の水筒を満たさせ、一人一つの肉まんと三つの蒸しパンの昼食を自分で持って背負わせた。そしておじいさんの先導で出発した。

おじいさんも安全を考慮して、前回と同じ山林に向かった。

しかし今は晩秋から初冬の季節で、木の上のコメの団子、栗、クルミは数回の秋雨を経て地面に厚く積もっていた。十数人の子供たちは夢中になって拾い集めていた。

おじいさんは少し注意を与えると、一人で山林に入って薬草を探しに行った。