第131章 玉田先生の危機

お客さんが全員帰った後、真理子はおばあさんに尋ねた。「柳田さんの彼氏をどう思う?」

おばあさんは言った。「なかなか良いわね。若い男性は才能があって、態度も優しい。この二つは柳田さんに相応しいわ」

「でも彼、清水美葉のことも好きそうだったよ」

「半日しか会ってないのに、どうしてそんなことがわかるの?」

「彼が美葉に笑いかけてたもの!」

おばあさん:……

他人に笑いかけることも許さないの?あなたはどれだけ横暴なの?

「おばあさんも美葉が柳田さんより良いって言ったじゃない。本当に美葉が良くて、柳田さんより綺麗だと思ってるの?もし黄田さんもおばあさんと同じ考えで、美葉を好きになったらどうする?」

おばあさんは軽くため息をついた。「若い娘はね、少し身なりを整えれば、綺麗でないわけがないの。柳田さんは見た目で勝っているけど、美葉は柳田さんより機転が利いて心遣いがある。黄田さんは柳田さんに気を遣っているように見えるけど、柳田さんの側には美葉がいて、初対面からこんなに気配りができる子なら、いずれ目に留まるでしょう……ことわざにもあるでしょう:好みは人それぞれ。黄田さんがどちらを好きになるかは彼の問題で、私たちにどうこうできることじゃないわ」

「でも選り好みするのはダメでしょ。人間なんだから、本当に野菜や大根じゃないんだから」

「だからこそ、あなたたち娘は機転を利かせなきゃいけないの。お付き合いは互いを理解するためのもの。合えば進めばいいし、合わなければ早めに別れた方がいい。さっき柳田さんにも少し話したわ。もっと気を配って警戒するように言ったの。一生の問題だから、うっかりしてはいけないわ。彼女はいい娘で、小さい頃から母親がいなくて素直で派手さがない。彼女を一途に愛して、支えて頼りになる男性を見つけるべきよ。二心ある人なら、早く見極めて早く別れた方がいいわ!」

真理子は何度もうなずき、深く同意した。

やはり年の功だ。おばあさんの目は良くなり、心も明るくなって、その経験も現れてきた。