田原おばあさんとおばあさんは意外にも気が合い、話題が尽きることなく、とても意気投合していた。真理子はそれを不思議に思わなかった。二人のおばあさんは数歳しか違わず、同じ時代に生まれている。おばあさんはおじいさんと共に辺鄙な山村で数十年暮らし、すっかり村の人々と同化して、他の農村のお年寄りと変わらなくなっていた。しかし、彼女の心の中には封印された過去がずっと残っていた。かつては富豪の娘だったおばあさんが若い頃の生活体験を語れば、田原おばあさんとは本当に話が合うのだ。
おばあさんは田原おばあさんを連れて庭中を案内し、まずは各部屋を見せた。台所、客間、薬材保管室、居間、そして最後に真理子の部屋で長時間過ごした。朝起きたまま布団を畳まず、服も適当に椅子の背もたれに掛けてあるのを見て、二人のおばあさんは一緒に手を動かし、姉弟の住む場所のすみずみまで整理したいという勢いだった。
おばあさんの目が良くなってから、真理子の部屋の配置や装飾はよく大きく変わっていた。全ておばあさんがやったことだが、真理子は気にしなかった。どうせおばあさんがどう変えても、自分が快適に過ごせるようにするためだし、彼女はそれを楽しみ、おばあさんも喜んでいた。
ただし今は真理子の寝室が仕切られて小部屋ができ、誠一が住んでいた。誠一は客間に住むのを嫌がり、居間で一晩二晩なら良いが、長期滞在には向かなかった。彼は大崎健太と同じように少しこだわりがあり、自分の物を他人に触られるのを好まなかった。また、影のように真理子についてまわるので、おじいさんは直接木の板で真理子の部屋を仕切り、誠一に常住の場所を与えた。真理子は不満だったが、おじいさんとおばあさんは事前に相談せず、強制的に決めてしまった。ただ、おばあさんは気配りがあり、真理子側の板壁に花柄の布のカーテンを取り付けたので、板壁に小さな隙間があっても問題なかった。
誠一は自分の小部屋にとても満足していた。ベッド一つと机一つで十分だった。板壁に小さな扉を作り、部屋に入ると直接鍵をかけられるようになっていた——この点は真理子にとって非常に理解しがたかった。結局、誰が誰の邪魔を恐れているのだろうか?