第267章 忍耐(2合1)_3

「やりすぎなのはあなたよ!従姉を連れて私の行く手を阻み、あれこれ言うなんて、これが黒田家のおもてなしなの?黒田おじいさんと黒田おばあさんの前で是非を問うてみる勇気ある?」

「田原真理子、自分のことは自分で解決すべきでしょ。なぜいつも他人に頼るの?いつもあなたを見下してしまうわ!」

「私を見下してる?笑わせないで、まるで私があなたを尊敬してるみたいね!」真理子は言った。「私が他人に頼る?今朝、均があなたと何を話したかのこと?あれは私には関係ないわ。あなたたち兄妹の問題で、私は彼の前であなたの話なんてしていないわ。自分のことは自分で解決するって、あなたにその能力があるなら、従姉を連れて私のことに首を突っ込んだりしないでしょ。もちろん、私にもその力はないから、この問題は黒田おじいさんと黒田おばあさんに話すしかないわね!」

「田原真理子、行っちゃダメ!いつも告げ口して楽しいの?」玲子は焦って、真理子を掴もうとした。

どれだけ甘やかされていても、大事なことで間違いを犯せば罰を受けるのだ。おじいさんが厳しくなると、まるで鉄面の判官のように情け容赦がない。

さっき従姉と真理子を止めたのも一時の思いつきで、彼女をからかって鬱憤を晴らしたかっただけだった。誰のせいで兄が自分を叱って泣かせたのに、なだめもしなかったのか!以前は兄がとても自分を可愛がり、守ってくれていた。田原雅子でさえ兄の心の中で自分の地位を超えることはなかったのに、田原真理子が来てから全てが変わった。納得できない!

でももし真理子が本当におじいさんとおばあさんに告げ口したらどうしよう?おばあさんのところはまだいい、あの方はいつも孫娘を庇ってくれる。でもおじいさんに知られたら大変だ!

「なぜ行かないの?さっきあなたは私が他人に頼ると言ったわね。頼れる人がいるのはいいことじゃない?あなたも誰かを頼ればいいのよ、そうすれば私の告げ口を恐れなくていいわ!」

真理子は玲子の手を避け、彼女がいらだって足を踏み鳴らすのを見て、再び広間に戻った。

玲子も後を追おうとしたが、絹子が急いで彼女を引き止めた。「お母さんを呼んだ方がいいわ。お母さんにあの田原真理子に告げ口しないように言ってもらいましょう。お母さんは年長者だから、彼女も聞くはずよ」