第162章 この人はなぜこんなに不思議なのか

田口優里は本当に呆然としてしまった。

小舅舅という人は、社交恐怖症と言えるだろう。

彼は普段から寡黙で、他人に関心を持つこともない。

彼と他人との関係は、常に淡白だった。

ましてや他人を軽々しく評価するような人ではない。

なのに彼は松下牧野のことを……人面獣心?衣冠禽獣?と言ったのだ。

田口優里は自分の耳が聞いたことを信じられなかった。

亀山敦はさらに言った:「優里ちゃん、小舅舅の言葉を覚えておきなさい。彼とは絶対に接触しないで、わかった?」

田口優里は思わず尋ねた:「小舅舅、あなたも彼を知っているの?」

亀山敦は言った:「私は知らないが、彼を嫌いなことには変わりない。」

「じゃあ彼は何をしたの?あなたがそんな印象を持つほど。」

「過去のことだ、話したくない。彼が良い人間ではないということだけ覚えておけばいい。」