第177章 帰国

奥田梨子はまだ追いかけて本当に畑野珠美なのかを確認しようと思っていた。

しかし、金城夫人が出てきたのを見て、追いかけて確認する考えを一時的に諦めた。

金城夫人は微笑みながら言った。「迎えに来なくていいと言ったのに。珠美と承太郎はどこ?」

「子供たちは車で待っています。ママ、もう数ヶ月もお会いしていませんでした」

金城夫人は山田青子をとても気に入っていて、2年前に山田青子を義理の娘として認めていた。

「あなたはいつも甘い言葉を言うわね。子供たちにプレゼントを買ってきたわよ」

「私のプレゼントは?どうして子供たちだけなの?」山田青子はわざと嫉妬したように言った。

「あなたのも忘れていないわよ」

二人は楽しく話しながら空港を出た。

5年前、金城夫妻は畑野雄大と話し合いをした。山田青子は双子と離れたくなかったが、畑野家に住むことはできなくても、畑野家を訪れて双子に会うことはできた。