第64章 とんでもないゲーム

監督がビーチに戻ると、クーラーボックスの中のバーベキュー食材も参加者たちに公開される。

「皆さんが欲しい食材は全部この箱の中にあります。肉も野菜も、海鮮や旬の果物もあります。これらの食材を手に入れるのは簡単です。今回は貢献ポイントを使う必要はありません。皆さんの手元にそんなに多くのポイントが残っていないでしょうからね」

監督がクーラーボックスの蓋を開けた時、すでに何人かの参加者は貢献ポイントを取り出そうとしていたが、監督が今回はポイントを使わないと言った。

監督の最後の言葉を聞いて、皆はわずかに残った貢献ポイントを見つめ、目の輝きが少し曇った。

「監督、それはちょっと違うんじゃないですか?貢献ポイントが少ないのは、あなたがあまりくれないからでしょう」と朝比奈初が言った。

斎藤央も同調して言った。「そうですよ、食材の値段が高すぎて、一回交換したらほとんど残らないじゃないですか」

今回の食材価格は第一回とほぼ同じだったが、ほとんどが海鮮だったため、量は大幅に減っていた。カニなどは一匹ずつ交換する形だった。

【そうそう、貢献ポイントは全部監督が配るものなのに、今になって参加者のポイントが足りないって文句言うなんて】

【朝比奈姉さん:監督、あなたがポイントをケチってるくせに私たちを見下すの?】

【みんな怒ってるよ、監督、気をつけたほうがいいよwww】

【カメラがなかったら、監督は殴られてたかも、誰だって我慢できないよ】

【監督、自分の立場をわきまえて、言葉に気をつけたほうがいいよ】

監督は朝比奈に容赦なく暴かれ、軽く咳をして話題を変えた。「本題に戻りましょう」

「今回は皆さんにゲームで勝って、好きな食材を選んでもらいます」

篠田佳子は少し好奇心を持って尋ねた。「どんなゲームですか?」

監督は突然テーブルからリンゴを持ち上げて言った。「素手でリンゴを割ること」

【監督のゲーム、ちょっと難しすぎるんじゃないwww】

【朝比奈姉さんまだ何も言ってないけど、彼女の反応が見たい、監督と渡り合えるのは彼女だけだよね】

【助けて、このゲーム本当に考えた上で出したの?それとも監督が思いつきで言ったの?】

【素手でリンゴを割るってwww、すごく男らしいゲームだね、さすが監督しか思いつかないよ】