夕方、朝比奈初と長谷川一樹の名前がそれぞれトレンドランキングに登場した。
この二人の真剣で手を抜かない、言ったことを実行する姿勢が、ネット上で大きな注目を集めていた。
ネット上では朝比奈初たちが漁船を視察する様子を撮影した動画が拡散され、そのトピックの人気の高さから、多くの善意ある人々の関心を引きつけていた。
データチームはすぐに状況を把握し、黒田監督に報告した。「監督、私たちの番組がまたトレンド入りしました。」
最近、彼らの番組は頻繁にトレンド入りしていたが、それはすべて朝比奈初のおかげだった。彼女が何をしても、ネットユーザーは彼女のためにトピックを作成したがるようだった。
「どんなトレンド?」監督はとても冷静に反応し、まるでこの事態に徐々に免疫ができてきたかのようだった。
「長谷川一樹があの漁師に船を買い与える件ですが、ほぼ決まったようです。」
データチームのスタッフは朝比奈初のトレンド入りはもはや珍しくないと知っていたので、直接長谷川の状況について話した。
これまで一樹がトレンド入りするといえば、それはネガティブなニュースで、コメント欄は罵声で溢れ、見るに堪えないものだった。
しかし今回は違った。
一樹は人々に敬意を表される行動をとり、多くのネットユーザーが彼を見直し始めていた。
「マジか!」監督はそれを聞いて、手が突然震え、お茶がこぼれた。「本当に買うつもりなのか?」
午後の視察の様子を監督もモニターで見ていたが、彼はあの叔母と甥が口先だけだと思っていた。結局のところ、それは船だ。簡単に買えるものではない。聞き流すだけだろうと思っていた。
ちょうど料理の時間になり、監督は見どころがないと思って見続けるのをやめたが、まさかこの時間にトレンドになるとは思わなかった。
「この朝比奈初と長谷川一樹は確かに何かを持っているな。」
監督は手に持っていたカップをテーブルに置き、朝比奈初が提出したあの指輪に視線を落として考えた。「一つのダイヤの指輪を簡単に手放し、もう一人はお金を気にせず、この船も買うと言えば買う...これはどんな家庭だ?実家が鉱山でもあるのか?」
このグループはますます面白くなってきた。
……
朝比奈初と長谷川一樹は半日忙しく働き、ようやくこの問題を解決した。