第126章 水やりするのも嫌なほど醜い(2合1)_3

「もういいわ、二人とも喧嘩はやめなさい。子供みたいね」朝比奈初は、昨夜二人がどうやって同じ屋根の下で過ごしたのか想像もつかなかった。

結局、初は九十九聴が食事に来ることを許可した。

ただ、斎藤彩と同じ部屋に住んでいるため、キッチンは一つしかなく、二人が鉢合わせした場合どう分担するのが適切か分からなかった。

彩がキッチンに現れるのを見て、初は興味深げに尋ねた。「自分で料理するの?」

実際、聴がこちらのグループで食事をしたいと言い出したので、彩はもう自分で料理する必要はなかった。しかも二人は同じ場所に住んでいるのだから、別々に食べる必要もなかった。

初にとっては、ただ食器が一組増えるだけの話だった。

しかし彩の性格からして、おそらく承諾しないだろうと思っていた。

彩は初の意図を理解していないようで、冷たい声で尋ねた。「私が自分で料理してはいけないの?」

その言葉に初は一瞬言葉に詰まり、少し経ってから諦めたように言った。「いいわ、じゃあ先に使って」

彩が今キッチンを使いたいようなので、初は仕方なく外に出た。

頭を下げない人に、初もわざわざ近づこうとは思わなかった。

「初、料理するんじゃなかったの?」

聴は彼女が突然庭に現れ、暇そうにしているのを見て、少し驚いた様子だった。

初は肩をすくめて言った。「キッチンには炒め物ができるフライパンが一つしかないから、彼女に先に使わせるわ」

「彼女?」聴は一瞬戸惑い、それからようやくこの家に彩がいることを知った。

彼は考え込んでから、突然立ち上がってキッチンに向かおうとした。「彼女を呼び出してくる」

「大丈夫よ、好きにさせておきましょう。彼女が料理を終えたら私が入るわ」

……

その頃、斎藤央はちょうど最後のクランクアップシーンを撮り終えたところだった。

彼は午前中ずっとアクションシーンを撮影していて、今は汗だくになって疲れ切っていた。

マネージャー:「午後何時に空港に行くの?」

央は水を一口飲み、淡々と答えた。「5時頃」

彼が撮影現場に到着する頃には、生放送はおそらく終わっているだろう。

今日はまだ携帯に触れておらず、彩があちらでどんな状況なのかまだ分からなかった。