第150章 うっかり本音を漏らす_3

彼らのクラスの学習環境はまあまあ良かったが、いつも何人かいたずら好きがいて、気に入らない人を見つけては嫌がらせをしていた。

このような理由のない嫌がらせは、長谷川千怜も何度も見てきたので、もう不思議には思わなくなっていた。

萌:「次は一緒に行こうよ。外で見張っていてあげるから、誰が電気を消しに来るか見てやるわ」

長谷川千怜と萌は親友で、幼い頃から知り合いだったが、高校になって初めて同じクラスになった。

元々千怜は学習環境があまり良くないクラスにいたが、親友と一緒に授業を受けたいという理由で、隣のクラスから転入してきたのだった。

当時、千怜が転入してくると聞いたとき、クラスメイトたちは反対していた。みんなの目には二つのクラスには差があると映っていたし、千怜の成績もそれほど突出していなかったため、彼女が来ることでクラスの平均点が下がることを心配していたのだ。

しかし、誰が予想しただろうか、千怜が中間テストで合格点を取り、無事に転入できたことを。

千怜は尋ねた:「さっき誰か出て行くの見た?」

萌は真剣に考えてから、ゆっくりと首を振った:「気づかなかった」

みんな真剣に自習していたし、トイレに行くために動き回るようなことは、普通わざわざ注目する人はいない。

……

長谷川一樹と朝比奈初は番組の収録を終えて帰宅すると、家には使用人しかいないことに気づいた。

「柏木さん、母はどこですか?」一樹は家に入るとあたりを見回したが、母親の姿は見当たらなかった。

柏木執事は答えた:「奥様はまだお帰りになっていません」

「こんな遅くに、どこに行ったんだろう…」

彼らの飛行機は遅延し、本来なら午後には到着するはずだったのに、夜になってしまった。

初は時計を見ると、もう9時近くで、遠藤はとっくに退勤時間を過ぎていたため、夕食を作る人がいないことに気づいた。

彼女は荷物を部屋に運び、上着を脱ぎ、顔を洗ってから下りて料理を始めた。

一樹は片手を腰に当て、リビングで母親に電話をかけ、彼女の居場所を確認した。彼の母親は少々心配の種だったからだ。

「母さん、どこにいるの?」

長谷川の母は言った:「まだお兄さんの会社よ。お父さんが急に書類を送るように言ってきたから、探してたの…」