第178章 星を見る

きらびやかな星の光が広大な夜空を埋め尽くし、見る者の目を眩ませていた。

都会で育った子供たちにとって、高層ビル、車の往来、夜になると至る所で輝くネオンサインに囲まれ、夜空の星を見る機会はほとんどない。

番組スタッフの機材が限られているため、生放送では視聴者に最高の星空の効果を伝えることができず、現場のゲストと画面の前の視聴者が見ているものには大きな差があった。

朝比奈初のなにげない感嘆の一言で、みんなの注目を集め、次々と頭を上げた。

みんなが美しいと言っている中、篠田佳子が突然「あれ?」と声を上げ、好奇心を持って尋ねた。「どうしてシリウスが見えないの?」

「見てみるね」張本詩織は頭を上げて真剣に見て、佳子のためにシリウスを探そうとした。

彼らがそんなにシリウスを見たがっているのを見て、初は思わず注意した。「まだ冬じゃないから、シリウスは前半の夜には現れないよ。夜明け前にならないと見えないんだ」

「え?」佳子はそれを聞いて、口元に少し気まずい笑みを浮かべた。「そうだね、まだ冬じゃないもんね」

【ははははは、すごく気まずい、私も今さっきまで一緒に探すところだった】

【朝比奈さんの言うとおりだよ、シリウスはちょうど太陽の真南にあって、二つは一緒に昇って沈むから、夜にシリウスを見るのはほぼ無理だけど、冬なら簡単に見えるよ】

【私、この歳になるまで北斗七星すら見分けられたことないって言っていい?小さい頃、先生が北斗七星はお玉の形だって言ってたけど、星を見るたびに、どの七つの星でも繋げられる気がするんだけど?】

【+1、東西南北もまだ分からないのに、北斗七星なんて無理だよね】

【助けて!星空の基本知識がないと星を見る勇気もないよ、うぅ】

佳子の先ほどの恥ずかしい場面を経て、今や星をあまり見たことがない人たちは誰も話せなくなっていた。

彼らは星空が美しいと感じるだけで、静かに見ているだけでよかった。

相馬亜紀は二本の焼き鳥を持って初の隣の小さな木の椅子に座り、わざわざ初に牛肉の串を差し出した。「食べる?」

「ありがとう」初は断らず、亜紀から受け取ってすぐに食べ始めた。

同じバラエティ番組に出ていても、実際に一緒に座ってくつろいで話す時間はあまりなかった。