第266章 平等に扱う

元々監督が準備した比率は15%で、その短い時間で1万いいねを超えるのは普通のデータだと思っていた。

しかし、まさかあんなに短い時間で、朝比奈初のグループが100万以上のいいねを集めたマイクロブログを作り出すとは。さらに驚くべきことに、多くの公式ブランドからの支援まで引き寄せたのだ。

あまりにも常識外れだった。

「監督、もし今おっしゃる通りに精算するなら、もう一方のグループの資金は…」

朝比奈初のグループの換算比率を下げるために、篠田佳子のグループも当然巻き添えを食らうことになる。

監督は顔を曇らせて返した。「気にするな、公平に扱うんだ、わかるか」

「はい」

番組スタッフは調整を経て、最終的に資金をゲストに手渡した。

監督はゲストたちが計算を間違えるのを恐れて、先ほどの換算比率をもう一度皆に説明した。

今朝配布された初期資金と比べると、朝比奈初たちはかなり満足していた。一方、篠田佳子たちのグループは精算後わずか数百元で、残りの初期資金を合わせてもようやく千元を超える程度だった。

この時点で、番組スタッフはすでに資金をすべて換算し終え、ゲストたちも番組のゲームルールに従っていた。

今回の換算について、彼らは比率が一時的に調整されたことを知らなかったため、異議を唱えることはなかった。

小林由美子はこの結果を見て、心の中で少し不公平さを感じた。「私は1億以上使ったのに、なぜたったこれだけ?」

彼女は少し悲しんだが、その数千元は朝比奈初たちにとって大きな助けになった。これからの数日間、彼らは資金のことで悩む必要がなくなった。

「私たちはお金ができたわ。みんな、どう使うか意見を言ってみて」朝比奈初は彼らのグループでお金を管理していて、資金を受け取った最初のことは、チームメイトの意見を聞くことだった。

長谷川一樹はその束のお金を見つめ、突然投げやりな考えが浮かんだ。「今夜、外食に行かない?」

携帯用のグリルは小さすぎて、使いづらい。鍋に食材を入れすぎると、かき混ぜるのも難しくなる。

一樹は自分が忍耐力のない人間だと思っていた。もしそのグリルを何度も使うことになれば、いつか必ず嫌になるだろう。

おそらく資金が十分にあるせいか、篠田佳織も積極的になり、自ら意見を出した。「まずは斎藤さんに折りたたみベッドを買いましょう」