第364章 妻に好き放題

田中純希は渡辺健太と二人目の子供の話題には触れず、こう尋ねた。「私たち、お客様をお見送りしなくていいの？」

これらのお客様は普通のお客様ではなく、そのまま放っておくのはあまり適切ではないように思えた。

「大丈夫、マネージャーが手配するから」

みんな十分に楽しんだ後、それぞれの部屋に戻って休んだ。愛希ちゃんはパパとママに久しぶりに会えて、純希から離れようとせず、「ママがいい」と言った。

純希は最近子供と過ごす時間が少なすぎると感じ、子供を祖父母に任せるのが忍びなかった。「じゃあ、愛希はパパとママと一緒に寝ようね」

健太は口には出さなかったが、心の中では少し残念に思っていた。今夜は二人きりの時間が持てると思っていたのだ。

渡辺修一は妹がパパとママと一緒に寝られることをとても羨ましく思った。彼は自分がお兄ちゃんであることを知っていて、妹のようにはできないと分かっていた。「ママ、僕も寝るね」

純希は修一を部屋まで送り、一つのお話をしてから戻ってきた。

彼女が部屋に入るなり、目の前の光景に笑いそうになった。渡辺社長が生きる気力を失ったように横たわり、小さな愛希がカラフルなヘアピンでパパの髪型をいじっていた。ママが戻ってきたのを見て、愛希は純希に向かって笑顔で言った。「ママ、パパきれい？」

純希はすぐに携帯を取り出して写真を撮った。「ははは、とてもきれい、ママよりもきれいよ」

小さな愛希はとても嬉しそうで、パパに手柄を自慢した。「パパ、うれしい？ママよりきれいだよ！」

健太は小さなプリンセスの頬をつまんで、「パパがうれしいかどうかは関係ないよ。宝物がうれしければそれでいい」

純希は健太に近づいてアップで写真を撮ろうとした。健太は彼女の携帯を奪い、純希は彼の上に飛びかかった。「消さないで！」

愛希ちゃんは大人たちが何をしているのか分からなかったが、パパとママの上に飛びかかり、真似して言った。「だめ！」

健太は大小二人の母娘に攻撃され、どちらも手に負えない相手だった。彼は降参した。「降参だ」

純希は携帯を取り戻して写真を見て、ベッドで笑い転げた。「渡辺さん、こんな姿とてもかわいいわ！はは！」

健太は顔を曇らせた。小さなプリンセスはママに尋ねた。「私よりかわいい？」