第108章 恥ずかしい~

午後七時頃から夜の九時まで買い物をして、須藤夏子の収穫は本当に少なくなかった。

日用品の他に、陸橋天音と宮平一郎たちにたくさんのお菓子も買った。ホテルに戻ったときには、すでに夜の十時だった。

夏子は気まずそうに車の中の手提げ袋を西園寺真司に渡し、立ち上がろうとした瞬間、お尻の下から何かが漏れているような、温かいものが流れ出ているような感覚があった。彼女の心臓がドキッとし、思わず車のシートを見ると、真っ白な革のシートに確かに小さな赤い染みがあった！

しまった、しまった！

彼女は自分の生理が数日以内に来ることを忘れていた。今夜は冷たい飲み物をたくさん飲んだから、きっと生理が早まったのだ！

夏子は慌てて、何も考えずにすぐに車に座り直し、車のドアの外にいる真司に言った。「あの...まず食べ物を天音たちに届けてくれない？私はすぐに上がるから。」

真司は彼女の顔色がおかしいことに気づき、眉をひそめて尋ねた。「どうして降りてこないんだ？」

夏子は体を震わせ、自分の動揺を隠しながら言った。「すぐに...すぐに、先に行って。」

しかし真司は彼女のぐずぐずを許さず、彼女を車から引っ張り出した。幸いにもシートの血痕には気づかなかった。

夏子は強制的に車から引きずり出され、完全に動揺していた。彼女は車にぴったりと背中をつけ、今日は薄い黄色のワンピースを着ていたが、ドレスの後ろはきっとすでに血で染まっているはずだ。真司に見られたら大恥をかくことになる。

「あの...このバッグ、私が持つわ。」夏子は考えた末、手を伸ばして真司から大きな手提げ袋を求めた。こうすれば歩くときに後ろに提げて、お尻を隠すことができる。

真司は彼女の様子が変だと思ったが、何がおかしいのかはっきりとは分からなかった。彼女がバッグを欲しがるのは自分の荷物を軽くするためだと思い、手の中で最も小さなバッグを彼女に渡して言った。「これを持っていればいい。行こう。」

夏子は顔さえ隠せないほど小さなバッグを見て、心の中で悲鳴を上げた。もじもじとして一歩前に進んだが、真司は少し歩いた後、夏子がついてこないことに気づき、眉をひそめて振り返った。すると、自分の白いスポーツカーのドアに二筋の血痕があり、夏子が常に手を背中に回して車のドアにぴったりとくっついていることに気づいた。