第220章 西園寺夫人の奴隷気質

三日間という時間は、長くもなく短くもなかったが、森本千羽にとっては耐え難いものだった。

同じように耐え難く感じていたのは、ボス様である西園寺真司もだった。

セント・ジョン学院のオーナーという身分が明らかになってから、真司の日々は決して楽ではなくなった。今夜すでに三度目の門前払いを食らったところだった。

「ねえ、少しも僕に会いたくないの？」真司はゆっくりと髪の水滴を拭きながら、黒いバスタオル一枚を巻いて部屋のドアをノックした。

宮平一郎は真司の後ろに立ち、目は鼻を見、鼻は心を見るといった具合に、音を立てる勇気もなかった。

部屋の中で須藤夏子は小さな犬を抱きながら黙っていた。美しい眉目には葛藤の色が満ちていた。

今日起きたことについて、彼女は少し怒っていた。

彼女はセント・ジョン学院でずっと働いていたのに、真司はずっと自分の身分を隠していた。もし今日彼女が好奇心から学校に行かなければ、彼はまだ隠し続けるつもりだったのだろうか？

しかし当初真司が彼女を助けてくれたことを思い出すと、真司のすべてが許せるような気もしてきた。もしかしたら彼女の反応が過剰だったのかもしれない？

夏子は自分の奴隷根性に全く気づいていなかった。さっきまで真司に腹を立てていたのに、次の瞬間には真司への感謝と罪悪感で胸がいっぱいになり、そして...彼女はドアの方へ歩み寄り、尋ねた。「真司、どうして私にあなたがセント・ジョンのオーナーだって教えてくれなかったの？」

「夏子、この世でお前より鈍い人間はいないな。こんなこと、ちょっと調べれば分かることだ。わざわざ俺から言う必要があるか？」真司はゆっくりと一郎に手を伸ばし、一郎はすぐにルームキーを差し出して、「シュッ」と退散した。

夏子は彼の言葉に息が詰まった。彼女と真司の関係は、いつも彼が言い、彼女が聞くというものだった。だから彼女は真司のことを調べようとは思ったこともなかった。

本当に自分の問題なのだろうか？

夏子はさらに混乱し、ドアを開けるべきか迷っていると、ドアが「ピン」と音を立てた。彼女が思わず後ずさると、真司は裸足でバスタオル一枚を巻いたまま、堂々と部屋に入ってきた。

「あ、あなた——誰が入っていいって言ったの！」夏子は素早く顔をそむけた。まだ怒っているのに！