第244章 ときめきではなく、依存……

西園寺真司は生まれながらの略奪者に相応しい。

須藤夏子が認めようと認めまいと、彼は既に確信していた。そして必ず手段を選ばず、彼女にも認めさせるつもりだった。

彼女の「スケベ」という一言に触発され、真司は再び自制できなくなり、夏子をソファに押し倒して一度味わった。

事が終わった後も、彼は依然として大山のように安定して夏子を腕の中に抱き締めていた。情欲の波が引いた後、彼は彼女の美しい背中を撫でながら、しつこく尋ねた。「須藤夏子、答えは考えついた?」

夏子はまるでサウナから出てきたかのように、全身汗だくだった。

もし真司が先ほどこの質問をしていたら、彼女はきっと理性を失って彼の望む答えを出していただろう。しかし真司はそうせず、彼女の理性が戻ってから、再び執拗に追求してきた。

まだ落ち着いていなかった彼女の心は、また乱れ始めた。

否定できない。

彼女は真司と一緒にいることが好きで、彼と一緒にいる時の安心感と甘美さに溺れていた。

彼が彼女に与えてくれる気遣いは、彼女の23年の人生で一度も経験したことのないものだった。この世には彼女に優しくしてくれる人はいるが、真司の優しさは、彼女が心から安心して受け入れられるものだった。

彼は彼女の気持ちを大切にし、彼女の考えを尊重し、さらには彼女の自尊心や理想を守り、最大限の自由を与えてくれた。

そして、誰かが彼と他の女性を結びつける話を聞くと、彼女の心は乱れ、詰まる感じがした。深井詩乃が何とか彼女に近づこうとしているのを聞くと、思わず怒りや不安を感じた。

彼女は彼の過去を調べずにはいられなかった。自覚のない嫉妬心を抱きながら、彼女はある種の深い愛情を、彼が彼女だけに与えてくれることを願っていた……

この感情は、愛なのだろうか?

夏子には確信が持てなかった……

真司は長い沈黙を受けて、失望していないと言えば嘘になる。彼は体を翻して夏子と位置を入れ替え、四肢で彼女をしっかりと下に閉じ込め、目に決然とした色を浮かべて言った。「夏子、もし俺がいつか君から離れたら、君は——」

「ダメ!」夏子は突然、何かの言葉に神経を刺激されたかのように、思わず叫び声を上げた。

真司は一瞬止まり、目の中の決然とした色は彼女の少し恐怖に満ちた眼差しとともに溶けていった。